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【読んでみた】敗者のゲーム第八版―資産運用の本質を知る

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敗者のゲーム第八版は、個々の投資家が市場を打ち負かすのではなく、市場と共に成長することを目指すべきであるという主張を展開しています。この本は、インデックスファンドという投資戦略の重要性を強調しています。

著者は次のように述べています。「市場を打ち負かすことは困難であり、多くの場合、それは敗者のゲームである。しかし、市場と共に成長することは可能であり、それが真の勝者のゲームである。」

この本の価値は、その明確なメッセージと実用的なアドバイスにあります。著者は、投資家が市場の動向を予測しようとするのではなく、広範で多様なポートフォリオを持つことを勧めています。これにより、投資家は市場の上下動に耐え、長期的な成長を享受することができます。

この本は、初心者から経験豊富な投資家まで、すべての人にとって有益な洞察を提供します。それは、市場に対する新たな視点を提供し、投資戦略を見直すきっかけを提供します。

チャールズ・エリス著「敗者のゲーム第八版」とは?

この本は、1985年に初版が出版されて以来、世界中で読み継がれてきた投資哲学の名著です。最新版では、2020年の新型コロナウイルスによる市場動向もふまえて内容がアップデートされています。

この本のタイトルである「敗者のゲーム」とは、テニスに例えたものです。テニスにはプロや天才的なアマチュアが行う「勝者のゲーム」と、その他大多数が行う「敗者のゲーム」があります。前者は自分で得点を決めることが重要ですが、後者は相手にミスをさせることが重要です。つまり、「自分で勝つよりも相手に負けさせる」ことが勝利への近道なのです。

著者は、資産運用も同じように「敗者のゲーム」であると言います。市場平均に勝とうとすることは非常に困難であり、多くの場合は失敗します。なぜなら、市場平均とは機関投資家やプロフェッショナルなど高度な知識や情報を持つ人々の総意であり、「自分自身と戦っている」ことになるからです。その上、高い手数料や税金なども負担しなければなりません。

資産運世用で成功するには?

では、どうすれば資産運用で成功することができるのでしょうか?著者は、「自ら取り得るリスクの限界の範囲内で長期的な投資計画や資産配分方針を入念に策定し、市場の動向に左右されず徹底的にその方針を守り抜く」という方法を提案します。そのために最適な投資商品として、インデックスファンドを推奨します。

インデックスファンドとは、市場全体や特定のセクターなどを代表する指数に連動するように運用される投資信託のことです。インデックスファンドのメリットは、以下のようなものがあります。

  • 市場平均に連動するため、個別の銘柄選択やタイミングに悩む必要がない
  • 運用コストが低く、手数料や税金の負担が少ない
  • 分散投資ができるため、リスクを低減できる
  • 長期的に安定したリターンが期待できる

インデックスファンドは「ドリームチーム」

著者は、インデックスファンドへの投資を「市場に参加する最良の方法」と呼びます。インデックスファンドは、市場における優秀な投資家たちの集合体そのものであり、「ドリームチーム」への格安でオーナーとなることができると言います。

本書では、インデックスファンドへの投資だけでなく、運用基本方針の策定や測定、リスクと収益の関係、生涯を通じた投資プランなどについても詳しく解説しています。プロ・アマ問わず投資に関わるすべての人に役立つ内容になっています。

所感

私はこの本を読んで、資産運用における本質的なことを学ぶことができました。特に印象的だったのは、以下のような名言です。

  • 「市場平均に勝とうとすることは、自分自身と戦っていることに他ならない」
  • 「市場は常に正しい。市場は常に正しくない」
  • 「市場は短期的には投票機だが、長期的には天秤だ」
  • 「最も困難な課題は、相場の暴落期や高騰期にブレることなく適切な投資方針を貫くことだ」
  • 「インデックス・ファンドは投資のドリームチームだ」

この本を読んでみて、インデックスファンドへの投資がどれだけ有効かを実感しました。私も自分のリスク許容度や目標に合わせてインデックスファンドを活用していきたいと思います。この本を読んで興味を持った方は、ぜひ自分でも手に取ってみてください。きっと投資の視野が広がりますよ。